知らないとする 大家さんのお金の話
第2章 保険・修繕

火災保険料、「構造」の
判定ミスで払いすぎ?

ようするに→建物の区分がひとつ違うだけで、保険料が何十万円も変わる話
最終確認日:2026年9月10日 ※制度は変わることがあります
火災保険の保険料は、建物の燃えにくさで決まる「構造級別」という区分で大きく変わるんだ。 住宅ならM・T・Hの3区分。もし本当はT構造なのにH構造で契約していたら… ずっと高い保険料を払い続けていることになる。証券を確認する価値、大アリだよ!

1M・T・Hってなに?——燃えにくいほど安い

住宅の火災保険は、M構造(コンクリート造の共同住宅=マンションなど)、 T構造(耐火・準耐火・省令準耐火の建物、鉄骨造など)、 H構造(それ以外=一般的な木造など)の3つに分かれ、 保険料はM < T < H の順で高くなります。 同じ条件でも、H構造とT構造では10年間で10万〜20万円以上差がつくという試算もあるほど。 区分ひとつが大金なのです。

図:構造級別と保険料のイメージ(10年契約のめやす例)
M構造 コンクリ共同住宅 安い T構造 耐火・準耐火・鉄骨 中くらい H構造 その他(一般木造) 高い H⇔Tの差は10年で10万〜20万円以上になることも!

2「本当はTなのにH」が起きるワケ

ポイントは、証明する資料がないと、安い区分に該当していてもH構造扱いになること。 たとえば省令準耐火の木造や、耐火・準耐火建築物なのに、 契約時に確認資料を出していなかったためH構造で契約している——というケースが実際にあります。 また、2010年に構造区分の制度が今の3区分に変わったので、 それより前からの古い契約を引き継いでいる場合も見直しのチャンスです。

3確かめ方——証券と建物の書類を突き合わせる

やることはシンプル。①保険証券の「構造級別」欄を見る → ②建物の書類と見比べる、の2ステップです。 見比べる書類は、建築確認書類・検査済証・登記簿の構造欄・パンフレット(省令準耐火の記載)など。 「うちの物件、この区分で合っていますか?」と代理店に書類を添えて聞けば調べてくれます。 もし誤りが見つかれば、正しい区分に訂正を。払いすぎていた保険料は、契約によってはさかのぼって返還されることがあります。

ここが落とし穴
①逆パターンに注意——本当はH構造なのに安い区分で契約していると、いざという時の保険金支払いでもめる原因になります。安ければ良いのではなく「正しい区分」が大事。 ②訂正には証明資料が必須。建築確認書類や検査済証は物件の宝物として保管を。 ③返還の可否・さかのぼれる範囲は契約や保険会社によります。まず代理店に確認しましょう。
きょうのまとめ
  1. 火災保険料はM・T・Hの構造級別で決まり、差は10年で数十万円級
  2. 資料を出していないだけで高いH構造になっているケースがある
  3. 証券の構造欄と建築確認書類・登記を突き合わせてチェック
  4. 誤りは訂正できて、払いすぎ分が戻ることも。ただし正しい区分が大前提
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