第2章 保険・修繕
外壁が落ちて通行人にケガ…
外壁が落ちて通行人にケガ…
から守る保険
ようするに→建物のせいで他人に損害を与えたときの、大家さんの賠償にそなえる話
最終確認日:2026年9月10日 ※制度は変わることがあります
建物の持ち主には「安全に管理する責任」があるんだ。
外壁のタイルが落ちて通行人にケガをさせたら、賠償するのは大家さん。
もし死亡事故なら賠償は億単位になることも…。
それに備えるのが施設賠償責任保険。実はすごく安いのに、入っていない人が多いんだ。
1どんなときに大家さんの責任になるの?
建物の管理不足や構造の欠陥が原因で、他人にケガをさせたり物を壊したりしたとき、 所有者である大家さんは法律上の賠償責任を負います。 たとえば——外壁やタイルの落下で通行人がケガ、看板が強風で落ちて車を直撃、 共用階段の手すりがぐらついて入居者が転落、建物の給排水設備の不具合で階下の部屋が水びたし。 どれも「まさかうちが」で実際に起きている事故です。
図:大家さんの賠償責任になりやすい事故マップ
2備え方はかんたん——保険料は驚くほど安い
施設賠償責任保険は火災保険の特約として付けられることが多く、 単独でも加入できます。保険料の目安は、対人・対物の補償限度額を1億円にしても 年1万円以内という保険会社もあるほど。 死亡事故の賠償は億単位になり得るので、専門家は1億円以上の設定を勧めています。 もちろんこの保険料も賃貸経営の必要経費になります。
3まずやること——保険証券の「特約」欄チェック
今日やるべきことはひとつ。物件ごとの火災保険証券を出して、 「施設賠償責任特約」(名称は会社により異なります)が付いているかを確認するだけ。 付いていなければ、代理店に電話して「施設賠償を付けたい」と伝えれば数分の手続きです。 年1万円弱で億単位のリスクに蓋ができる——保険の中でも指折りの「コスパの良い安心」です。
ここが落とし穴
①補償されるのは「大家さんの管理責任」の範囲。入居者自身の不注意による事故は入居者側の保険の担当です。
②保険はあくまで金銭的な備え。定期的な点検・修繕をしていなかった場合、責任そのものが重くなります。
外壁・階段・看板の点検記録を残すことが、保険とセットの本当の備えです。
きょうのまとめ
- 建物が他人に与えた損害は大家さんの賠償責任。死亡事故なら億単位も
- 施設賠償責任保険は火災保険の特約で付けられて、年1万円以内の例も
- 補償限度額は1億円以上が目安。保険料は経費になる
- 今日やること: 保険証券の特約欄チェック+点検記録を残す習慣