第1章 税金
修繕費?
修繕費?
それとも資本的支出?
ようするに→同じ工事でも税金の扱いがぜんぜん変わる、分かれ目を知る話
最終確認日:2026年9月10日 ※制度は変わることがあります
外壁塗装に300万円かけたとして——それを今年ぜんぶ経費にできるか、何十年かに分けてしか経費にできないか。
運命を分けるのが「修繕費か、資本的支出か」の判定なんだ。
実は国税庁が判定の順番を決めてくれているから、それを図解するね!
1なにが違うの?——「今年の経費」か「分割払いの経費」か
修繕費=こわれたところを元に戻す費用。かかったお金をその年に全額経費にできます。 資本的支出=建物の価値を高めたり寿命をのばしたりする費用。こちらは減価償却の仲間になり、 何年もかけて少しずつしか経費にできません。 同じ300万円の工事でも、修繕費なら今年の利益を300万円減らせるのに、 資本的支出だと今年経費にできるのはその何分の一か。納税額への影響は強烈です。
2判定は「上から順番」——国税庁ルールの流れ図
迷ったら、次の流れ図を上から順にたどればOK。どこかで「修繕費」に当てはまったら、そこで判定終了です。
図:修繕費か資本的支出かの判定フロー
3実務のコツ——「見積書」と「写真」が武器になる
同じ外壁塗装でも、同等グレードの塗料での塗り替えは修繕費、高級塗料へのグレードアップは資本的支出、 というように工事の中身で結論が変わります。だから業者さんの見積書に工事の内容を細かく書いてもらうこと、 そして工事前後の写真を残すことが、税務調査のときの強い味方になります。 原状回復部分とグレードアップ部分が混ざる工事は、明細で分けてもらえば修繕費部分だけ一括経費にできます。
ここが落とし穴
①工事をわざと分割して20万円未満に見せるのはNG。関連する工事はまとめて判定されます。
②「全部修繕費にしちゃえ」は税務調査で否認され、追徴のもと。逆に「怖いから全部資本的支出」も払いすぎのもと。
③金額の大きい工事は、発注前に見積書を持って税理士に相談するのが結局いちばんの節税です。
きょうのまとめ
- 修繕費=今年全額経費、資本的支出=何年も分割。納税額が大きく変わる
- 判定は上から順に。20万円未満・3年周期・原状回復なら修繕費
- 迷ったら60万円未満(または取得価額の10%以下)で修繕費にできる
- 見積書の書き方と工事前後の写真が、あなたを守る証拠になる