第1章 税金
損益通算で税金を
損益通算で税金を
取りもどす
ようするに→不動産の赤字とお給料をぶつけて、払った税金を返してもらう話
最終確認日:2026年9月10日 ※制度は変わることがあります
サラリーマン大家さんの強い味方がこれ。
不動産所得が帳簿上の赤字なら、給与とぶつけて(=損益通算)、源泉徴収された税金を取り戻せるんだ。
減価償却との合わせ技で、お金は減っていないのに赤字がつくれることも。
ただし「通算できない赤字」もあるから、そこまでセットで覚えよう!
1しくみ——赤字が給与の税金を取り戻す
不動産所得が赤字になったら、その赤字は給与所得など他の所得から差し引けます。 給与からは所得税が源泉徴収済みなので、課税所得が減れば払いすぎた分が確定申告で還付されます。 たとえば給与所得500万円・不動産所得▲100万円なら、課税のもとになる所得は400万円に。 初年度は登記費用や不動産取得税などの経費が集中するため、赤字になりやすく、還付のチャンスです。
図:損益通算のイメージ(給与500万円・不動産▲100万円)
2通算できない赤字——3つの例外
ここが実務で一番まちがえるポイント。次の赤字は損益通算に使えません。 ①土地を買うための借入金の利子に相当する部分(建物分の利子はOK。土地・建物の按分計算が必要)。 ②別荘など趣味・保養目的の物件の赤字。 ③国外の中古建物を簡便法で償却して生じた赤字部分(2021年から。海外築古スキーム封じです)。 税務調査でも真っ先に見られる論点なので、赤字申告の年は特に丁寧に。
ここが落とし穴
①還付を受けるには確定申告が必須。年末調整だけでは1円も戻りません。
②「節税になるから赤字物件でOK」は本末転倒。帳簿上の赤字(減価償却)と、本当の赤字(現金流出)は別物です。
③赤字の内訳に土地利子・国外中古が混ざる場合の計算は複雑。税理士チェックを おすすめします。
きょうのまとめ
- 不動産の赤字は給与とぶつけて還付。確定申告が条件
- 買った初年度は経費集中で還付の大チャンス
- 土地の借入利子・別荘・国外中古の償却分は通算NG
- 目指すは「帳簿は赤字・財布は黒字」。キャッシュフローが主役