知らないとする 大家さんのお金の話
第5章 相続・生前贈与

相続登記はもう
「義務」です

ようするに→名義変更をサボると罰金があり、昔の相続もさかのぼって対象という話
最終確認日:2026年9月10日 ※制度は変わることがあります
「登記名義がおじいちゃんのまま」の土地、心当たりない? 2024年4月から相続登記は法律上の義務になったんだ。 しかも昔の相続もさかのぼって対象で、その締切が2027年3月31日。 つまり今がまさに要注意のタイミング。ルールを整理するよ!

1ルール——「知った日から3年以内」+ 過料10万円

不動産を相続したら、自分が相続したと知った日から3年以内に相続登記(名義変更)を申請する義務があります。 正当な理由なく怠ると10万円以下の過料(行政上の罰金のようなもの)の対象に。 いきなり科されるわけではなく法務局からの催告が先にありますが、「任意だから放置」の時代は終わりました。

図:あなたの締切はどれ?
① 2024年4月1日より前の相続(昔の相続・先代名義のまま) → 締切は 2027年3月31日(一律) ② 2024年4月1日以降の相続 → 相続したと知った日から 3年以内 ※正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象(まず法務局から催告が来ます)

2話し合いがまとまらないとき——「相続人申告登記」

「3年以内といっても、遺産分割の話がまとまらない…」——そのための救済策が相続人申告登記です。 「私は相続人です」と法務局に申し出るだけの簡易な手続きで、 これをしておけばひとまず義務を果たしたことになります。 ただしあくまで暫定措置。分割協議がまとまったら、あらためて正式な相続登記(協議成立から3年以内)が必要です。

3費用と、放置がもっと高くつく理由

相続登記の費用は、登録免許税(固定資産税評価額×0.4%)+司法書士に頼む場合の報酬(目安5〜15万円)。 一定の条件を満たす土地には登録免許税の免税措置もあります。 一方、放置すると相続人が代替わりでネズミ算式に増え、 いざ売りたい時に全員の協力を集める費用と時間が何倍にも。 過料よりも「売れない・貸せない・担保に入れられない」ことこそが、放置の本当のコストです。 なお2026年4月からは住所変更登記も義務化(怠ると5万円以下の過料)されています。引っ越した大家さんはこちらもお忘れなく。

ここが落とし穴
①「昔の相続だから関係ない」が最大の誤解。過去分の締切2027年3月31日は目前です。 ②先代名義の物件は、売却にも融資にも使えません。「うちの物件、全部自分名義かな?」を登記簿でチェックするのが第一歩。 ③相続人が多い・戸籍集めが大変な案件は自力では大変。司法書士に頼む費用は、凍った物件を解凍する費用と思えば安いものです。
きょうのまとめ
  1. 相続登記は義務。知った日から3年以内、怠ると10万円以下の過料
  2. 昔の相続も対象で、締切は2027年3月31日
  3. 協議がまとまらないなら相続人申告登記でひとまず義務クリア
  4. 本当のコストは過料より「売れない物件」化。名義の総点検を今すぐ
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