知らないとする 大家さんのお金の話
第4章 運営

家賃滞納は
「最初の一手」で決まる

ようするに→対応が遅れるほど回収できなくなるので、初動の型を決めておく話
最終確認日:2026年9月10日 ※個別対応は専門家にご確認ください
家賃の入金がない——そのとき最初の1週間の動きで、その後が大きく変わるんだ。 滞納は時間がたつほど膨らんで、回収はどんどん難しくなる。 そして絶対にやってはいけない「違法な取り立て」もある。 冷静に、順番どおりに。それがいちばん強い対応だよ。

1初動カレンダー——「すぐ・やさしく・記録に残す」

滞納対応は感情戦ではなく手順戦です。 数日以内:電話やSMSで「入金が確認できていません」とやわらかく連絡(うっかり忘れが大半です)。 同時に:保証会社を使っている場合はすぐ事故報告(報告期限を過ぎると保証されないことがあります!)。 2週間〜1ヶ月:書面で督促し、連帯保証人にも連絡。 2〜3ヶ月:内容証明郵便で正式に請求し、法的手続きの検討へ。すべての連絡は日時と内容を記録に残します。

図:滞納対応の初動カレンダー
数日以内 電話・SMSで連絡 +保証会社へ事故報告 2週間〜1ヶ月 書面で督促 連帯保証人にも連絡 2〜3ヶ月 内容証明で正式請求 法的手続きの検討へ ※連絡はすべて日時・内容をメモ。この記録があとで証拠になります

2絶対NG——「実力行使」は大家さんが負けます

どれだけ滞納されても、勝手に鍵を交換する・荷物を運び出す・部屋に立ち入るのは違法です。 実際に、滞納1ヶ月の入居者を鍵交換で閉め出した大家さんが、 裁判で65万円の損害賠償を命じられた判例があります。 「払わないほうが悪いのに」——その気持ちは分かりますが、法律は手続きを踏んだ側に味方します。 張り紙で滞納の事実を晒す行為もNG。回収は必ず正規ルートで。

3いちばんの対策は「起きる前」

実は滞納対応の最強手は入居審査と契約設計です。 家賃保証会社への加入を入居条件にすれば、滞納時は保証会社が立て替え、督促も任せられます。 すでに保証なしの入居者さんがいる物件では、更新時に保証加入をお願いするのも一手。 「初動の型」+「保証の仕組み」の二段構えなら、滞納は経営の一大事ではなく、ただの事務処理になります。

ここが落とし穴
①保証会社への事故報告には期限があります(契約で異なります)。遅れると立替を断られることも。滞納に気づいた日=報告日に。 ②「待ってあげる」の口約束はズルズルの元。支払計画は書面で。 ③2〜3ヶ月分をこえる滞納は契約解除・明け渡しの検討ライン。ここから先は弁護士や管理会社と組んで進めるのが結局いちばん安上がりです。
きょうのまとめ
  1. 初動は数日以内。やわらかく連絡+保証会社へ即報告
  2. 鍵交換・荷物搬出などの実力行使は違法(賠償判例あり)
  3. すべての対応を記録に。書面・内容証明と順番に強く
  4. 最強の対策は保証会社加入を入居条件にすること
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